クロス・ファイト

実際の戦場でも、戦車は懐に飛び込まれる接近戦は苦手です。視界が限られ、小回りの効かない戦車は歩兵の援護が必要不可欠です。正面から打ち合うのは得意ですが、後方・側面・上面には死角が多いのです。
かの有名なティーガー戦車のエース、ミヒャエル・ヴィットマンも死角からの一撃によって命を落としました。
特に遮蔽物の多い市街戦などでは、歩兵との緊密な連携無しでは戦えません。

Strvの中ではカイラーやサブラは比較的歩兵支援を重視(注1)しているので接近戦に対応できますが、純粋な対Strv兵器として設計された「マダン」は接近戦が苦手です。元々敵をアウトレンジして戦う事を前提に設計されているので当然の事ですが。フレームが大柄な事もこの場合は弱点となります。

図のような近接戦闘用のオプションは存在しますが、あくまでも牽制用に過ぎず、積極的に懐に飛び込んでくる相手がいたら苦戦すると思われます。接近戦に対応しているように見える前二者も実は器用ゆえに対応できるだけで本格的な接近戦装備は持っていません。
つまり、この世界における二足歩行兵器同士の戦い方にはまだまだ未知数なところがあり、これから開発されていく分野と言う事になります。
今のところ無敵を誇っている「マダン」を苦しめるとすればそういう戦い方をする敵かもしれません。

(注1)特にカイラーは市民軍のドクトリン上歩兵掃討に特化していて、下方視界の広いセンサー部や可動範囲の広い銃座等はその象徴である。