ワークホース

T34に対してⅣ号戦車と言った具合に、軍隊には数で屋台骨を支える主力機材が必ず存在します。
マダンのような高価で高性能な機材だけでは必要数を満たすことは出来ませんので、「安価でそこそこ使える」性格の兵器が求められるのです。

市民軍の「カイラー」に対して、王国軍の主力となっているのが画像のStrv.103「サブラ」です。
衝撃吸収フレームを持たない第一世代のStrvですが、改良を重ね、量産性を高めることで主力機材として活躍しています。特徴的な楔形の装甲はマダンと同系列の圧縮積層装甲技術で、元々の装甲の上にモジュラー形式で貼り付けられているものです。
火力でやや劣る「サブラ」は、増加装甲によって生残性を高めることで主力の地位を保ちましたが、いかんせん運用できる火砲の口径が制限されることから、前線では苦戦する事も多くなっています。
新たに低反動型のHEAT弾ランチャーや対装甲ミサイルパック、40mmライフル用APFSDS弾も開発されているものの、量産が追いつかず部隊に行き渡っていないのが現状です。そのため、現地では徹底したコンビネーション戦法が叩き込まれ、カイラーに対してやや勝る運動性能を活かして劣勢を補っています。
バリエーションとして、ウィンチをダブルで装備した回収型(ベルゲサブラ)、ミサイルパックを連装装備した火力支援型などが存在します。

乗員はタンデム式の二人乗りで、これはカイラーと同様です。マダンが飛びぬけた戦闘能力を誇っている理由の一つに乗員が三人制であると言う事が上げられますが、それは二人乗りのカイラーに対して車長が索敵と状況判断に専念出来る点が大きいのです。
特に、磁性群体の影響が大きい時にこの差は顕著になります。