戦闘は火力だ!

ロボットねたの場合、主役メカの得物=必殺技をを何にするかはキャラ付け上重要な一要素です。
マジンガーZロケットパンチガンダムビームライフルエヴァンゲリオンの暴走(笑)など、ロボットのイメージはこれで八割方決まります。
コレについては、企画当初から長距離射撃に強い実弾系を使うことは決めていました。Strv.122「マダン」のイメージは第二次世界大戦で活躍したドイツ軍の重戦車ティーガーⅠですからこれは変えようが無かったのです。レールガンにする事も一瞬考えましたが、あまりにもハイテク過ぎて世界観と合わないので却下しました。

主役メカStrv.122「マダン」の主武装は155ミリ高初速滑腔砲です。元々艦船用に作られていたのを急遽改修して陸戦用に転用したと言う設定です。
なので、本来陣地にでも固定しない限りぶっ放せない代物ですが、第二世代の特徴であるフレーム全体を用いた衝撃吸収機構のおかげで運用可能になりました。この火力を得て初めて王国側は「カイラー」に対して優越する火力を手に入れた事になります。
最大有効射程は5500メートル(APFSDS弾使用時)、市民軍のあらゆるStrvをアウトレンジ出来ます。
モーターによる自動装填機構を備え、発射速度は毎分12発、弾数は14発になります。
持ち手がついている円筒形の防盾部に光学センサーが組み込まれ、砲身先端のレーザーレンジファインダーと同調して照準するようになっています。「高磁性群体(注2)」の分布指数が高い時は照準装置の誤作動や誤差が多くなるため、光学式のペリスコープも併設されていて、砲手による直接照準が用いられます。
これら三重の照準システムと衝撃吸収機構のキャパシティの高さによって、Strv.122「マダン」の長距離砲戦時における圧倒的な戦闘能力が保障されているのです。
また、砲自体は三ヶ所のジョイントによって胴体に固定されています。左右±5度・上下±90度のスイングが可能。砲身は取り外し式で、戦闘中の付け替えが出来るように電磁石と螺子の併用による固定方式が採用されています。

注2:「高磁性群体」…先の大戦で用いられたナノマシンの一種。単体では無害だが、群体となることで強力なEMP効果を生み出し、電子機器の使用を困難にする。